odol

–odolの存在や音楽はどのように知りましたか?

僕の友達でShiggy Jr.の森夏彦っていうベーシストがいてですね…。で、「凄くいいバンドいるんですよ」
っていうので最初に聴かせてもらったのが初めてですね。

–それはいつ頃だったかって覚えていますか?

それがですね、確か集団行動始めるちょっと前くらいなんで2年半くらい前ですかね。

–odolの音楽聴いてどう感じていらっしゃいますか?

なんていうか、好きなものがはっきりしている音楽だなと思っていて、まず、ミュージックラバーなんだろうな、音楽が好きであることが凄く伝わっているところと、普通音楽好きの作品って煩雑になりがちというか要素過多になりがちなんですけど、odolさんの場合はシンプルなボーカルミュージックとして、美しいメロディー、曲として仕上がっているところに凄く好感を持ったというか、好きだなと思っています。
美意識が伝わってくるし、それがピュアだしっていうところで珍しいですよね、バンドでは。凄くアーティストエゴの強い音楽じゃないですか。それがちゃんとバンドとして成立しているっていうのがやっぱり僕はちょっとびっくりしています。

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–今年の6月に、odolの自主企画「O/g」に、仙台、名古屋、大阪と3箇所ご参加いただきました。そこでライブを観た感想などをお聞かせください。

もう納得しちゃったというか。 あ、こういうバンドだったんだっていうですね、凄く構築された音楽なので、もしかしたらウェルメイドな作品を作ることが目的のバンドなのかもしれないなと思っていたら、本当にダイレクトにライブで鳴らすための音楽をこの人たちは作っているんだと2回びっくりしたっていうところで…ミゾべくんのパフォーマンスですよね、ボーカリストらしいというか歌モノとして持っていく力があるというところって、本当にメロディの力と、あとはアレンジで演奏の力とボーカリストの力がないとできないことなので、それを目の当たりにして羨ましいなと思いました。

僕も集団行動自体がバンドって何だろうみたいなところから始まっていて、バンドを作る、バンドメンバーを作るフロントマンを作るっていう形でやっているので、そこはですね、本当にodolさんを見て一つの理想的なバンドの姿みたいなものを見た感じがして、だから凄く僕のモチベーションになったというか。

–メンバーと接した印象はいかがでしょうか?

いいやつらだなと(笑)みんな本当に気持ちがいいぐらい凄く真っ直ぐというか自分たちがやってることに照れがないし、だから接していて気持ちのいい人たちだなっていうところですね。
あとは打ち上げだと、森山君と喋ってたんですけど、あのこれ言っていいのかな…「真部さん、ちょっと聞きたいんですけど、メンバーのことこいつ嫌いだなと思った時にどうやって曲を書くモチベーションをキープしてますか?」って言われて(笑)
で、僕はその時は「例えばボーカリストが嫌いな時はジェフバックリーが歌うと思ってやればいいんじゃない?」ってふざけて答えてたんですけど、ちょっとずっと引っかかってて…僕は少なくともメンバーに対しての感情で書く曲が変わったりはしないですよね(笑)普通はそうだと思うんですよ。でもこの人はメンバーへのその日の気持ちみたいなものが曲を書くモチベーションに反映するんだって、それって最もバンド的なんじゃないかと思ってですね、凄く感動しちゃったっていう。何というか僕はそこまでの領域に達しとらんなあと思ったので。
odolさんには曲のクオリティーにしても、バンドらしさっていう点にしても一緒にライブやれて良かったなと、すごく勉強になったって思うバンドですね。

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–odolのNEW ALBUM『往来するもの』の感想をお願いいたします。

「大人になって」「four eyes」「GREEN」「時間と距離と僕らの旅」、この辺りはもうライブでも聴いていまして。まあ本当に心意気がいいですよね、いい曲しか入れないみたいな。結構大変だと思うんですよ。そこは凄くシンパシーはあるんですけど、どうしてもアルバムとして見せるだったりとか商品として見せるってなった時に、引き立たせたい曲がある時に対比としてもうちょっと埋もれがちな曲を入れて、そういう曲を引き立たせた方が見せ方的に早い場合があるんですけど、そういう手段を取らないっていうかこれでもかっていう、全部いい曲にしたるんじゃ!みたいなところが、やっぱりらしいなと思いますし、いいですよね。
だから僕には上品に聞こえますし、ただ上品にもかかわらずやっぱりちゃんとメロディーがすごく覚えやすいのと、ちゃんとボーカルもののポップスとして成立しているっていう。今作、今っぽい要素がたくさん入っているんですけど…そこでミーハーにならない、聴こえないし、ちゃんと独自の音楽が鳴ってるところがいい。あと歌詞がとにかくピュアですね、僕は好きです。

–歌詞のピュアさはどの辺から感じられますか?

あんまり誤魔化しがないというか、嘘っぽくないんですよね。文字合わせで入れましたとか…この単語響きがいいから入れました、みたいなものがすごく少ないし、ほぼないんじゃないかな。 なのでもうちゃんと真摯に必然性みたいなものを持っている感じがして、このメロディーラインにはこの言葉みたいなものに対する責任感が凄い強い感じがしてとてもピュアだと思います。

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PROFILE

集団行動
真部脩一

1985年、福岡県生まれ。バンド「集団行動」のギタリストであり、作詞・作曲・編曲を担当。過去には人気バンド「相対性理論」の活動初期におけるメインコンポーザーとして日本のバンドシーンに大きな影響を与え、脱退後にはVampilliaのメンバーとしても活動。ハナエや寺嶋由芙、V6など、アーティストへの楽曲提供やプロデュース、CM曲や映画音楽の制作も手掛けている。

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